top of page

doors

Competition 2019

out4_.jpg

 扉によって小さな行為が連続していくことに着目し、生活におけるすべての選択行為が扉を介して起こる家を提案した。
 この家では、物を納める場所も、自分が生活する場所も、屋外に広がる都市も、扉を開くことでつながる。この3つの領域が入れ子状に分けられた時、扉を開いた先に広がる向こう側の世界は、「選ばれる世界」として統一される。どの扉を開くか、いつ開くか、どのくらい開くかを決めるのはいつも住人である。本能的な小さな選択が日々の生活に入り込んだとき、人は生活の物語を紡ぎ出す。
 こうして、食器を取り出すことから都市へ出て行くことまで、生活のあらゆる出来事が断絶のないひとつの物語となった時、建築と生活は共に語られる。やがて、愛用している食器を取り出すようにオフィスの扉を開け、扉を開けて光を中へと受け入れるように、人を招き入れるだろう。

bottom of page